前職で手掛けた住宅を訪ねて━庭のある時間

先日、関西方面での現地調査の後に、十数年前に前職で担当した住宅を訪ねる機会がありました。(彦根建築設計事務所/TJM)
ガレージの門をくぐると、中庭の緑の先に建物が見え隠れする構成です。
竣工時から施主様の手入れが行き届いていて、時間とともに育まれた「庭のある暮らし」の豊かさが静かに息づいていました。

今年初めに読んだ宇野常寛さんの『庭の話』にもあるように、庭とは人の意志と自然の営みが交差する場所です。
この住まいもまた、設計の意図と住まい手の手入れ、そして時間の流れが重なり合いながら、美しく成熟していました。

建築はつくった瞬間に完成するものではなく、暮らしとともに完成へと向かうもの。庭を通して、その「時間のデザイン」を感じた訪問でした。

緑の土手の先に母屋が見え隠れします


書籍では「庭」はあくまでも情報社会論を語る上での比喩表現として使われていますが、実態の「庭」についても様々な言葉で語られていて思考の整理になりました

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