マンションの大規模修繕工事に併せて、改修デザインをいくつか手掛けております。
事例紹介の前に、「修繕」と「改修」の違いを簡単に説明すると、
「修繕」→性能を維持し、原状回復するために行うもの
「改修」→原状回復だけでなく、社会や時代の変化による住環境のニーズに合わせて、初期性能よりも機能を向上させてたり、グレードアップを目指すもの
ちなみに、すっかり言葉として定着した「リノベーション」は「改修」に対応します。
マンションには計画的な大規模修繕工事が必要です。
その「修繕」のタイミングで、居住環境を見直し、価値を高める「改修」=「リノベーション」を組み込んでいくことは、安心して長く住むことができるために、今後益々必要になってくると思われます。
さて前置きが長くなりましたが、リノベーションの実例をひとつを紹介します。
こちらは目黒区に建つマンションのエントランスホール リノベーション前。
そして、こちらがリノベーション後。
ホテルのロビー様な落ち着いた雰囲気に生まれ変わりました。
デザインのポイントを簡単に説明すると、
・壁や天井の色のトーンを落とすことで、正面の曲面壁を強調。
・曲面壁は凹凸のあるモザイクタイルと間接照明で立体感をつける。
・重たい印象のソファは、背もたれのない、スクエアのベンチソファでスッキリとさせる。
・チェストは壁の色に調和したものをセレクト。スタンド照明と合せて、落ち着いたコーナーをつくる。
「インテリアデザイン」は、既存の「空間の骨格」をよく読みとり、仕上材や色の効果、照明方法、家具などを組み合わせることで、その場の空気感を変えることができます。
現状のデザインを見直すことで、ささやかですが、マンションの快適性を向上させることを目指しました。